1990年以降、温室効果ガスの影響で地球の表面温度は2度上昇したと言われます。
たった2度ではあるものの、これが大気・海面・気流に大きな影響を及ぼしており、日本では夏になると熱帯地域のような高温に見舞われます。夏の40度越えすらも今では珍しくなくなりましたが、人間の身体は多大な影響を受けていて毎年7月~8月の間に約120万人もの人々が熱中症で救急搬送されています。
環境省は2018年7月、各企業はもちろんのこと一般家庭でも温度計センサーを設置して適切な室温管理をするようにと通達を出しました。温度計センサーとは赤外線を使って室内温度を正しく計測し、設定している気温を上回るとアラームが鳴ります。環境省では32度を上限とする気温設定を推奨し、これ以上になると必ずエアコンを作動させるようにと注意喚起もされました。
温度計ならば各家庭に1つはあるものですが、なぜ環境省ではセンサー付きを薦めるのかというと、高齢者の熱中症患者数が特に多いことに由来しているからです。高齢になると感覚が鈍くなってしまい、暑い・寒いという違いもわからなくなります。
頻繁に温度計を確認することも忘れがちなので、あらかじめ設定している温度を越えるとアラームが鳴ることで直感的に危険を察知できるセンサーの利用が好ましいということです。2020年夏には温度計センサーの購入に補助金が適応されるので、高齢者が暮らすご家庭なら導入しても損はしないでしょう。
Be First to Comment